温度維持の基本的な仕組み

SOLVED BY BOX

温度を一定に保つための基本的な仕組み

熱は温度の高い方から低い方に移動します。例えば、ボックスの外部温度が30℃、内部温度が5℃の場合、外からボックス内部に熱が流入し、ボックス内部温度が上昇し、いずれ外気温度と同じ30℃になっていきます。その上昇を抑えるためには、ボックスに遮熱・断熱機能を持たせる必要があります。しかし、ボックスの遮熱・断熱機能だけで、完全に熱の流入を抑えることはできません。そこで、ボックス内部に保冷剤(蓄熱剤)を投入し、その作用でボックス内部の温度を一定に保ちます。

温度を一定に保つための基本的な仕組み

保冷(保温)ボックスとは何か

保冷(保温)ボックス・・・6面を遮熱・断熱材で覆うことで、外部からの熱の移動を抑えた容器のこと。

保冷(保温)ボックスの性能は、ボックスの気密性と遮熱性と断熱性で決まります。
また、断熱性は、断熱材固有の熱伝導率と厚み(熱抵抗値)に左右されます。

断熱ボックスの性能

PCM(保冷剤・蓄熱剤)とは何か

PCM(Phase Change Material)・・・保冷剤・蓄熱剤のこと。

物質は、相変化する(例えば固体から液体になる融点)時に、分子間結合を緩めるために熱エネルギーを必要とします。そして、相変化している時は、その物質の温度は上昇しません。(熱エネルギーが、物質の温度上昇ではなく、相変化のみに消費される)
この理屈を利用しているのが、保冷剤、蓄熱剤です。例えば、融点0℃の保冷剤を凍結させて使用すれば、外部から流入してくる熱エネルギーを相変化しながら吸収してくれます。その時、保冷剤の温度は融点である0℃で一定になるので、ボックス内部温度は5℃付近に維持されます。蓄熱剤の場合は、保冷剤の逆の動きになります。

相変化している時
箱内温度と保冷剤温度

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